レイトレーシングのための専用ハードウェア

概要

〇高品位コンピュータグラフィックス
レイトレーシングは、鏡面への写り込みや光の屈折などを正確に表現することによって、写実性の極めて高い3次元コンピュータグラフィックス(CG)を生成する技術です。現在、映画制作や工業製品のデザインシミュレーションなどで利用されていますが、計算時間がかかるのが難点です。

〇専用ハードウェアによって計算時間を短縮
その原因は交点探索の計算にあります。交点探索とは図1のスクリーン全体を細かい点に分解しその各点に物体のどの部分が対応するかを計算します。このスクリーンがCG画像になります。本研究では、従来汎用のCPU上でソフトウェアで行っていた交点探索の計算を専用のハードウェアを開発して行うことにより高速化を実現しました。

〇汎用プロセッサの300倍以上の性能を達成
シミュレーションによれば数年前のパソコン最新鋭機に比べ300倍以上のスピードが達成できることが示されています。